昼食は,青空にスックと立つ面白い形の岩山のところでいただきます。
この岩の周囲ではサメの歯やイカの骨が見つけられました。

方向を変えてみてみると,スフィンクスに似ている?

ここまで,たぶん多くの皆さんが初めて見る光景が広がっていたと思います。
このウスチュルト台地の奇観を作っている
「白亜」について簡単に書いておきましょう
この白い岩の層は,地球の大陸が
ラウラシア大陸とゴンドワナ大陸に分かれていたときにその間に存在していた海である
テチス海の跡を伝えるものです。
ラウラシア大陸の活発な地殻変動の結果,テチス海は内陸に取り残されカスピ海を作りました。
その後も気候の変動などのよりカスピ海の大きさが変動しました。
そのころのテチス海は遠浅の海で,太陽光を浴びて大量の円石藻(えんせきそう)と呼ばれる植物プランクトンが発生し,長い年月をかけて大量に海底に蓄積しました。
その海底が5000年前ごろに隆起し,その後カスピ海の海進海退や,風雨の浸食を受け現在の光景をつくりだしています。
日本では地層が堆積した年代から,「白亜紀」の語源となったほか,黒板に用いるチョーク(白墨)の語源にもなっています。
長くなりましたが,理解していただけましたか?
こんな壮大な時の流れを知ると,畏敬の念を禁じえません。
この知識を元に写真を見ていただくと,新たな感覚が生まれるのではないでしょうか
